明るく、のびのびと
そして、やさしく、たくましく

家庭学校の理念

明るく、のびのびと

校祖留岡幸助は、本来感化院のあるべき塀や格子の代わりに、「愛こそが最も強固な障壁である」という、“愛”という絆で覆われたものを理想としました。
また「子どもは、救うべきもの、導くべきもの、教うべきもの、愛すべきもの」という児童観に基づき、「家庭にして学校、学校にして家庭、愛と智がいっぱいに溢れた環境」での家族舎制度(ファミリーシステム)と生活教育を掲げ、「能く(よく)働き、能く食べ、能く眠らしめる」という三能主義(留岡精神)のもと、個性を重視した人格形成のために、少年たちと生活を共にしました。この伝統と精神を現代においても大切にしています。

本校の子ども達は家庭環境や親子関係などの諸事情により、自らの意志と選択ではない社会的養護の中にいる、守られるべき存在にあります。

何よりもまず子ども一人ひとりの内面を暖かく受け入れ、その言葉に注意深く耳を傾け、子どもたちの意志を尊重しながら、一緒に作り上げた自立支援計画に基づき、職員との信頼関係に裏打ちされた対等で尊重しあえる人間関係の中で、自立を支援することを 養護の基本方針としております。

そのためには、先ず キリスト教精神(慈愛)と創設者である留岡幸助の精神(児童観-愛し、教え、救い、導くもの~一路白頭に至る)を各職員がよく理解し、子どもたちと真摯に向き合い、生活の主体者である子どもの権利擁護と、その遵守遂行(安全と安心した生活環境の提供)を常に念頭におき、「あかるく、のびのびと」、そして「やさしく、たくましく」協調性と自立心を身に付けた子どもたちに養育していきます。さらに地域と密接な関わりを構築し、子育て相談を始め福祉要望に応えられる開かれた施設になることを目指し、施設人としていつも正直で正義を貫き、施設の子どもたちに対してもまた地域の方々に対しても率先して実践し、福祉のあるべき姿を指し示していきたいと考えております。